カテゴリー: 歯科医院の経営

総資本回転率を改善するためには | 歯科医院の収益性分析-4

はじめに

こんにちは、東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。

歯科医院を支援する公認会計士・税理士が歯科診療所経営のための財務分析について解説します。

今回は、総資本回転率を改善する方法について説明したいと思います。

 

総資本回転率についてはこちら
総資本回転率とは | 歯科医院の収益性分析-3

 

 

総資本回転率の改善

総資本回転率とは、事業活動に投資された資本が1年間でどれくらい効率的に活用されているかを表す指標になります。

総資本回転率は、次のように計算します。
売上高(医業収入) / 総資本 = 総資本回転率

 

上記の計算式のとおり、総資本回転率の改善は次の2つの方法によって行うことができます。

  • 分子の売上高(医業収入)を大きくする
  • 分母の総資本を小さくする

 

 

売上高(医業収入)を大きくする

1993年には55,906であった歯科診療所は、2014年には68,592と大きく増加しており、歯科診療所あたりの患者さんの数は減少しています。

このような状況において、売上高(医業収入)を大きくすることは簡単ではありません。

しかし、診療技術の研鑽や接客サービスの向上といった基本的なことはもちろんのこと、独自の強みを見出して他の歯科医院との差別化を図ったり、インターネット等からの集客にも力を入れたりなどの様々な施策によって医業収入を増やすことは可能です。

 

 

総資本を小さくする

総資本を小さくするためには不要な資産を処分することが一番です。
不要な資産を処分したら、次は自費診療報酬の医業未収金の回収条件を短くしたり、借入金の返済をすすめるなどによって総資本は小さくなります。

設備投資を抑制すれば総資本は小さくなりますが、必要な設備投資まで行わないのは生産性の低下を招く恐れがありますので、バランスを考えてやるべき設備投資はしっかりと行う必要があります。

 

 

おわりに

公認会計士資格を持つ税理士をお探しの歯科医師先生や歯科医院・医療法人の方がいらっしゃいましたら、東京都港区にある税理士法人インテグリティにお声がけください。歯科医院特有の会計や税金だけでなく、ビジネスやファイナンスにも強い公認会計士・税理士が、歯科医院が持続的に成長するお手伝いをさせて頂きます。

最後まで読んで頂きましてありがとうございます。
歯科医師先生や歯科医院のお役に立てる情報があるかもしれないので、こちらの情報の一覧もご覧になってみてください。

東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤でした。

総資本回転率とは | 歯科医院の収益性分析-3

はじめに

こんにちは、東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。

歯科医院を支援する公認会計士・税理士が歯科診療所経営のための財務分析について解説します。

今回は、どれだけ効率的に資本を活用しているかの指標である総資本回転率について説明したいと思います。

 

総資本回転率の改善についてはこちら
総資本回転率を改善するためには | 歯科医院の収益性分析-4

 

 

お金の流れ

歯科医院では、
自分で用意したお金と銀行などからの借入金を使って、家賃や人件費の支払いや歯科材料や医薬品の仕入れ、歯科ユニットやレセコンといった設備投資を行い、
医業収入という売上をたてることでお金を回収します。

 

このように、

お金を用意して
経費などでお金を使って
売上でお金を回収して

という一連の事業活動を行うことで、事業は続いていきます。

 

 

総資本回転率とは

総資本回転率とは、事業活動に投資された資本が1年間でどれくらい効率的に活用されているかを表す指標になります。

総資本回転率は、次のように計算します。
売上高 ( 医業収入 ) / 総資本 = 総資本回転率

 

総資本は、
個人の歯科医院の場合は、負債+元入金
医療法人の歯科医院の場合は、負債+純資産
になります。

総資本回転率は、どれだけのお金を投入して、投入したお金の何倍の売上を上げることができたかを表す数値で、高ければ高いほど投入されたお金(総資本)が効率的に活用されているかを表しているということができます。

 

 

総資本回転率の例

甲歯科医院の場合
総資本が2,000万円で、1年間で3,000万円の医業収入を上げた。
総資本回転率 = 3,000万円 / 2,000万円 = 1.5回転

乙歯科医院の場合
総資本が3,000万円で、1年間で4,000万円の医業収入を上げた。
総資本回転率 = 4,000万円 / 3,000万円 = 1.33回転

 

医業収入は乙歯科医院の方が大きいですが、資本の効率性という観点でみると、総資本回転率が大きい甲歯科医院の方が効率的に資本を活用しているといえます。

 

 

おわりに

公認会計士資格を持つ税理士をお探しの歯科医師先生や歯科医院・医療法人の方がいらっしゃいましたら、東京都港区にある税理士法人インテグリティにお声がけください。歯科医院特有の会計や税金だけでなく、ビジネスやファイナンスにも強い公認会計士・税理士が、歯科医院が持続的に成長するお手伝いをさせて頂きます。

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医業収益経常利益率を | 歯科医院の収益性分析-2

はじめに

こんにちは、東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。

歯科医院を支援する公認会計士・税理士が歯科診療所経営のための財務分析について解説します。

今回は、医業収益経常利益率を改善するためにはどうすればよいのかについて説明したいと思います。

 

 

医業収益経常利益率

医業収益経常利益率とは医業収益に対する経常利益の割合を示すもので、歯科医院の収益性を表す重要な指標になります。

医業収益経常利益率 = 経常利益 / 医業収益

医業利益から医業費用を差し引いたものが医業利益、この医業利益に医業外収益を加えて医業外費用を差し引いたものが経常利益になります。

 

医業収益経常利益率を改善するためには、経常利益を増やす必要があります。

費用は、
医業収益の増減に合わせて増減する変動費と、
医業収益の増減にかかわらず一定額発生する固定費に
分けることができます。

費用構造が変わらない場合、医業収益が増加すれば、変動費も増加しますが固定費は変わらないため、経常利益は増加して医業収益経常利益率も改善されます。

医業収益が変わらない場合は、費用を削減することで経常利益を増加させることができます。

 

医業収益の検討

医業収益を検討する場合は、医業収益を数量(患者さんの数)と単価(患者さん一人あたりの診療単価)に分解して検討します。

医業収益の増減の理由が、患者さんの数にあるのか、患者さん一人あたりの診療単価にあるのかを分析することで対策を立てることができます。

 

 

医業費用の検討

上記にも記載しましたが、
費用は、
医業収益の増減に合わせて増減する変動費と、
医業収益の増減にかかわらず一定額発生する固定費に
分けることができます。

歯科技工所への外注費や歯科材料費などは変動費になるため、単価の引き下げができないかなどを検討します。

人件費や減価償却費、家賃などは固定費になるため、絶対額の引き下げができないかなどを検討します。
また、固定費率 ( = 固定費 / 医業収益 )のバランスを考えて、新しい設備投資や人事採用などを検討する必要があります。

 

 

おわりに

公認会計士資格を持つ税理士をお探しの歯科医師先生や歯科医院・医療法人の方がいらっしゃいましたら、東京都港区にある税理士法人インテグリティにお声がけください。歯科医院特有の会計や税金だけでなく、ビジネスやファイナンスにも強い公認会計士・税理士が、歯科医院が持続的に成長するお手伝いをさせて頂きます。

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医業利益率と医業収益経常利益率 | 歯科医院の収益性分析-1

はじめに

こんにちは、東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。

歯科医院を支援する公認会計士・税理士が歯科診療所経営のための財務分析について解説します。

今回は、収益性分析で用いる医業利益率と医業収益経常利益率について説明したいと思います。

 

 

医業利益率とは

医業利益率とは、医業収益に対する医業利益の割合を示すもので、歯科医院の本業である医療活動による収益性を表します。

医業利益率 = 医業利益 / 医業収益

医業収益は売上高にあたるもので、この医業利益から医業費用を差し引いたものが医業利益になります。

 

歯科医院の安定経営のためには常にプラスの値になることが望まれます。

 

 

医業収益経常利益率

医業収益経常利益率とは医業収益に対する経常利益の割合を示すもので、歯科医院の収益性を表す重要な指標になります。

医業収益経常利益率 = 経常利益 / 医業収益

医業利益から医業費用を差し引いたものが医業利益、この医業利益に医業外収益を加えて医業外費用を差し引いたものが経常利益になります。

 

医業利益率が歯科医院における本来の目的である医療活動における収益性を表す指標であるのに対して、
医業収益経常利益率は歯科医院における経常的な活動の成果としての総合的な収益性を表す指標であるといえます。

 

医業収益経常利益率は、個人の歯科医院の場合20~30%、医療法人の歯科医院の場合5~10%くらいだと考えられます。
なお、個人に比べて医療法人の値が低いのは、院長先生のお給料が個人の場合は含まれていないのに対して、医療法人の場合は含まれているためです。

 

売上高である医業収益が増加していても、医業収益経常利益率が低下しているのであれば歯科医院の経営がうまくいっているとはいえない可能性があります。

このような場合は、医業収益経常利益率が低下してしまった原因を分析して対策を講じる必要があります。

 

 

おわりに

公認会計士資格を持つ税理士をお探しの歯科医師先生や歯科医院・医療法人の方がいらっしゃいましたら、東京都港区にある税理士法人インテグリティにお声がけください。歯科医院特有の会計や税金だけでなく、ビジネスやファイナンスにも強い公認会計士・税理士が、歯科医院が持続的に成長するお手伝いをさせて頂きます。

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財務分析の4分類 収益性 安全性 成長性 生産性 | 歯科医院の財務分析-5

はじめに

こんにちは、東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。

歯科医院を支援する公認会計士・税理士が歯科診療所経営のための財務分析について解説します。

今回は、財務分析の4つの分類である収益性分析、安全性分析、成長性分析、生産性分析について説明したいと思います。

 

 

財務分析の4分類

財務分析はその目的によって、大きく次の4つに分類することができます。

  • 収益性分析
  • 安全性分析
  • 成長性分析
  • 生産性分析

財務分析には様々な手法がありますが、
その分析が何のために行われているのか、
その分析によって何が分かるのかを
常に意識して下さいね。

 

 

収益性分析

収益性分析とは、どれだけ効率的に利益を稼いでいるか、どれだけ効率的に資産を使っているかを分析することです。

財務分析のなかでも、基本かつよく利用される分析手法になります。

次のような指標を計算して収益性分析を行います。

  • ROA(総資本利益率)
  • ROE(自己資本利益率)
  • 売上高各利益率
  • 各資産回転期間

 

 

安全性分析

安全性分析とは、資金繰りの状態や、負債の返済能力などから、倒産しそうにないかどうかを分析することです。

次のような指標を計算して安全性分析を行います。

  • 自己資本比率
  • 流動比率
  • 固定比率

 

 

成長性分析

成長性分析とは、売上高や利益などを期間比較したり増減割合を求めたりすることによって、将来の成長可能性を分析することです。

次のような指標を計算して成長性分析を行います。

  • 売上高推移、売上高増減率
  • 利益推移、利益増減率

 

 

生産性分析

生産性分析とは、事業に投下されたヒト、モノ、カネという経営資源によって、どれだけの付加価値が生まれたかを分析することです。

次のような指標を計算して生産性分析を行います。

  • 総資本投資効率
  • 設備投資効率
  • 労働生産性

 

 

おわりに

財務分析が得意な公認会計士の資格を持つ税理士をお探しの歯科医師先生や歯科医院・医療法人の方がいらっしゃいましたら、東京都港区にある税理士法人インテグリティにお声がけください。歯科医院特有の会計や税金だけでなく、ビジネスやファイナンスにも強い公認会計士・税理士が、歯科医院が持続的に成長するお手伝いをさせて頂きます。

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歯科衛生士の派遣

はじめに

こんにちは、東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。

歯科医院を支援する公認会計士・税理士が歯科医院の経理や税務について解説します。

今回は、歯科医院における歯科衛生士の派遣について説明したいと思います。

 

 

紹介予定派遣

平成16年から、紹介予定派遣による歯科医衛生士さんの派遣ができるようになりました。

紹介予定派遣とは、派遣先に直接雇用されることを前提にして、派遣期間 ( 平均3ヶ月から最長6ヶ月 ) が終了した時に、本人と派遣先企業が合意した場合に社員として採用される派遣形態になります。

本人と派遣先企業が合意した場合に社員として採用されるため、必ず社員にしなければならないわけではありません。派遣先企業の判断によって不採用とすることも可能ですし、その逆もあります。

原則として、医療関係の業務においては派遣が認められていませんが、紹介予定派遣であれば認められます。

また、通常の派遣と異なり、紹介予定派遣であれば、派遣開始前の面接や履歴書の送付などが可能になります。

 

 

紹介予定派遣のメリット

派遣先である歯科医院においては、派遣期間中に派遣された歯科衛生士さんの能力を見極めることができることが最大のメリットになります。

面接だけでは判断することが難しい、人となりや勤務態度なども見ることができるため、歯科医師先生が本当に必要とする人材を採用することができます。

いったん社員として採用してしまうと、こちらの都合により解雇することが難しくなるため、事前に採用予定者の能力を見定めることができることは、とても有益であるといえます。

求人コストや求人にかかる手間が削減されるのもメリットです。

歯科衛生士さんの離職率は高い傾向にありますが、派遣期間を通してすでに働いているため、社員として採用した後も離職率が低くなります。

 

 

おわりに

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財務分析の3つの視点 過去 他社 目標 | 歯科医院の財務分析-4

はじめに

こんにちは、東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。

歯科医院を支援する公認会計士・税理士が歯科診療所経営のための財務分析について解説します。

今回は、財務分析を行うにあたっての3つの視点について説明したいと思います。

 

 

財務分析の3つの視点

実数分析や比率分析によって算出された数値は、それだけを眺めてもよく分かりません。

実数分析と比率分析についてはこちら
実数分析と比率分析 | 歯科医院の財務分析-3

他の数値と比較することによって、その数値が良いのか悪いのかが分かります。

数値の比較対象には、次の3つがあります。

  • 自院の過去の数値
  • 他の歯科医院の数値
  • 予算(目標)数値

 

 

期間比較分析

期間比較分析とは、自院の過去の数値と現在の数値を比較することをいいます。

2~5期間の数値を比較分析することで、自院の趨勢を把握することができます。

簡単なので、まずは期間比較分析から始めると良いと思います。

 

同業他社比較分析

同業他社比較分析とは、ライバルの歯科医院の数値と自院の数値を比較することをいいます。

上場企業の財務数値などとは異なり、他の歯科医院の財務情報を入手するのは現実的には困難です。
そのため、厚生労働省や歯科医師会が公表する歯科業界の平均数値と自院の数値を比較することになります。

歯科業界の平均数値と比較することによって、自院の現状を客観的に把握することができます。

自院のどこが優れているのか、どこが劣っているのかを明確にすることで、対策を立てやすくなります。

 

 

予実分析

予実分析とは、予算(目標)数値と実績数値を比較して、差額が生じた原因を分析することをいいます。

毎年詳細な予算を策定するのは手間がかかるので、大まかな予算(目標)設定で構いません。
予算を立てて実績と比較することは、経営を改善するための非常に有効な手段になります。

 

 

おわりに

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実数分析と比率分析 | 歯科医院の財務分析-3

はじめに

こんにちは、東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。

歯科医院を支援する公認会計士・税理士が歯科診療所経営のための財務分析について解説します。

今回は、財務分析の基本である実数分析と比率分析について説明したいと思います。

 

 

実数分析

実数分析とは、売上高や運転資本など実際の数値(金額)によって財務分析を行う方法をいいます。
営業利益の増減分析や、損益分岐点分析などがあります。

実数分析のメリットは、単位が金額であるため分かりやすい、数値の大小を直感的に把握できるなど、量の分析に適しているところにあります。
例えば、過去5年間で歯科医院の売上高がどれだけ伸びているかなどは実数分析で容易に分かります。

一方で実数分析では、効率性などの質の分析ができないことがデメリットであるといえます。
例えば、利益の増減だけを分析する場合、売上高1億円で儲けた500万円の利益と、売上高5,000万円で儲けた500万円の利益を区別することができません。

 

 

比率分析

比率分析とは、売上高や利益など様々な実数(金額)を複数用いて、その比率を求めて財務分析を行う方法をいいます。
売上高営業利益率分析やROA、ROE分析などがあります。

比率分析のメリットは、比率による分析であるため効率性や有効性など、質の分析ができるところにあります。また規模が異なるライバルとの比較などもできます。
例えば、自院と他の歯科医院の売上高人件費率を比べることで、人件費の割合を検討することができます。

比率分析のデメリットは、比率による分析であるため、実数(金額)が分からず、把握しづらいところにあります。

 

 

おわりに

実数分析と比率分析のどちらが優れいているというわけではなく、両方を用いることで効果的な財務分析が可能になります。

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財務分析の目的 | 歯科医院の財務分析-2

はじめに

こんにちは、東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。

歯科医院を支援する公認会計士・税理士が歯科診療所経営のための財務分析について解説します。

今回は、歯科医院が財務分析を行う目的について説明したいと思います。

 

 

財務分析の目的

歯科医院が財務分析を行う目的は、過去から現在における歯科医院の経営状態を具体的な数字として把握することで、将来の歯科医院経営の意思決定を行うことにあります。

会社と同じように、歯科医院においても、
顧客である患者さんを取り巻くお財布事情、ライバル歯科院の出現などの外部的な要因、
診療内容のバランス、人件費、設備投資などの内部的な要因、
などの様々な要因によって経営状況は変動します。

 

決算書だけを見て、診療収入が増えた減った、利益が増えた減ったことに一喜一憂するだけではもったいないです。

その決算書の数字を使って財務分析することで、経営状況が変動している原因を早期に発見して、問題が小さいうちに対処することができるようになります。

また、財務分析を行って、自院の強みと弱みを知ることによって、歯科医院を発展させるための有意義な情報を入手することもできます。

決算書などの会計情報を、ただ見るだけでなく、使うことができるようになれば、歯科医院経営の未来はさらに明るくなることでしょう。

 

 

利害関係者が行う財務分析

自院の財務分析を行うのは、自分だけではありません。
歯科医院を取り巻く様々なステークホルダー(利害関係者)も、財務分析を行っています。

例えば、

歯科医院にお金を貸す金融機関は、融資の判断をするにあたって、また融資した後の継続的なチェックのため、決算書を見るだけでなく財務分析を行っています。

税務署が税務調査に入るかどうかの判断する際にも、財務分析を行っています。

このように、財務分析は様々なところで行われているのです。

 

 

おわりに

財務分析は、監査や財務コンサルティングの経験が豊富な公認会計士が得意とする分野です。

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財務分析とは | 歯科医院の財務分析-1

はじめに

こんにちは、東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。

歯科医院を支援する公認会計士・税理士が歯科診療所経営のための財務分析について解説します。

今回は、財務分析とは何かについて説明したいと思います。

 

 

財務分析とは

財務分析とは、決算書(貸借対照表や損益計算書など)の会計数値を分析することで、会社の過去から現在の経営成績や財政状態がどうなっているのかを把握することをいいます。

将来の経営意思決定を行うためには、まずは現状を把握しなければ始まりません。会社の舵取りには、財務分析は必須の過程であるといえます。

 

 

歯科医院の財務分析

財務分析は会社だけでなく歯科医院の経営を分析するためにも大変役に立ちます。

歯科医師先生は、患者さんの病状を判断するために、患者さんに質問したり身体を調べるという診察を行って、どのような治療を行うか決定します。

財務分析は歯科医師先生が行う診療に似ています。
財務分析を行って、どこが良いのか、どこが悪いのかを見定めて、どこを改善すればいいのか、どのような手を打てばいいのかを決定します。

もったいないことに財務分析を行っている歯科医院は多くはありません。
感覚的には診療所の経営状態を把握しており、なんとなく良い点、悪い点も理解しているとは思いますが、財務分析を行うことで、その曖昧な感じを具体的に数字に落としこむことができます。

経営が芳しくない歯科医院はもちろんのこと、順調な歯科医院であっても、財務分析を行うことで、さらなる発展が望める可能性は十分あります。

財務の専門家が行うような複雑な財務分析手法は必要なく、初歩的な財務分析でも十分役に立つので、基本だけ押さえてくださいね。

 

 

おわりに

財務分析は、監査や財務コンサルティングの経験が豊富な公認会計士が得意とする分野です。

公認会計士資格を持つ税理士をお探しの歯科医師先生や歯科医院・医療法人の方がいらっしゃいましたら、東京都港区にある税理士法人インテグリティにお声がけください。歯科医院特有の会計や税金だけでなく、ビジネスやファイナンスにも強い公認会計士・税理士が、歯科医院が持続的に成長するお手伝いをさせて頂きます。

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