カテゴリー: MS法人

節税目的のMS法人が消費税増税しているかも?

はじめに

こんにちは、東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。

東京の歯科医師先生と歯科医院を支援する公認会計士・税理士が税金や節税について解説します。

今回は、MS法人を設立して節税をしているはずなのに消費税が増税になっている可能性がある理由について説明したいと思います。

 

 

MS法人による節税

MS法人(メディカルサービス法人)を設立して、歯科医院の事務や医療機器のリースなどを委託することによって、歯科医院の儲けをMS法人に移すことによる所得の分散効果によって、節税するという方法があります。

 

 

MS法人の消費税

歯科医院とMS法人との取引についての消費税を考えてみます。

 

歯科医院側
保険診療報酬などは消費税がかかりませんが、MS法人に支払う業務委託料は消費税がかかります。

 

MS法人側
歯科医院から受け取る業務委託料は消費税がかかりますが、MS法人で支払う人件費は消費税がかかりません。

 

納めるべき消費税の計算方法については省略しますが、結論だけ申し上げると、
歯科医院では、MS法人に支払う消費税が増えたのにもかかわらず、歯科医院として納める消費税はたいして減らない、
MS法人では、歯科医院から受け取る消費税が増えたので、MS法人として納める消費税も増えた、
歯科医院とMS法人を合わせての消費税の負担は以前よりも大きくなってしまった、
という結果になってしまうことがあります。

 

MS法人を設立したことによって、所得税や消費税は節税になったけど、消費税は増税になってしまった、節税のつもりが逆に増税になってしまったなんていう恐れもございますのでご注意下さい。

そのため、MS法人を設立する場合は、歯科医師先生の所得税や医療法人の法人税の節税だけを考慮するのではなく、消費税についても合わせて検討して頂きたいと思います。

 

 

おわりに

税理士を探している東京都の歯科医師先生や歯科医院・医療法人の方がいらっしゃいましたら、東京都港区にある税理士法人インテグリティにお声がけください。税金だけでなく、ビジネスやファイナンスに強い公認会計士・税理士が、歯科医院が持続的に成長するお手伝いをさせて頂きます。

最後まで読んで頂きましてありがとうございます。
歯科医師先生や歯科医院のお役に立てる情報があるかもしれないので、こちらの情報の一覧もご覧になってみてください。

東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤でした。

MS法人をトンネル会社とみなされないように注意するポイント

はじめに

こんにちは、東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。

東京の歯科医師先生と歯科医院を支援する公認会計士・税理士が税金や節税について解説します。

今回は、MS法人をトンネル会社とみなされないように注意するポイントについて説明したいと思います。

 

 

トンネル会社とは

トンネル会社とは、利益操作などを目的として設立された、実在性が乏しく名目的に存在するだけの会社のことをいいます。

あたかも仕事を受発注したと見せかけてお金の流れだけを作るのでトンネル会社と言われているようです。

 

 

トンネル会社とみなされるMS法人

個人の所得税を節税するためにMS法人を設立して、医業収益の一部をMS法人に移すという節税をお考えの歯科医師先生もいるかと思います。

その際に注意して頂きたいのが、税務調査において設立するMS法人をトンネル会社とみなされないようにする、ということです。

税務調査が入った場合は、歯科医師先生とMS法人との間の取引については必ずと言っていいほど細かく調べられます。

 

契約書や注文書、納品書、請求書、領収書などといった書類上の調査はもちろんのこと、実際のところMS法人が歯科医院と別組織としてしっかりと存在しているかどうかが重要視されます。

歯科医院とMS法人の取引について書類がしっかりと整備されていたとしても、歯科医院から直接的に医薬品や歯科材料などの業者さんに注文を行い、直接歯科医院に納品され、最後に請求書だけMS法人に送られてくる、なんていう場合はトンネル会社と疑われても仕方がありません。

そして、MS法人から歯科医院への請求金額は、MS法人としての利益を上乗せして請求する訳ですから、その取引金額に合理性がなければいけません。例えば、MS法人を通して取引を行うことで歯科医院の業務効率化につながったなどの実績が必要です。

 

繰り返しになりますが、MS法人を設立する場合は、その運営にあたってMS法人が書類上ただ名目的に存在するのではなく、歯科医院とは別組織として実際に活動を行うことが大切です。

 

 

おわりに

税理士を探している東京都の歯科医師先生や歯科医院・医療法人の方がいらっしゃいましたら、東京都港区にある税理士法人インテグリティにお声がけください。税金だけでなく、ビジネスやファイナンスに強い公認会計士・税理士が、歯科医院が持続的に成長するお手伝いをさせて頂きます。

最後まで読んで頂きましてありがとうございます。
歯科医師先生や歯科医院のお役に立てる情報があるかもしれないので、こちらの情報の一覧もご覧になってみてください。

東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤でした。

MS法人のメリットとデメリット

はじめに

こんにちは、東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。

歯科医院を支援する公認会計士・税理士が税金や節税について解説します。

今回は、MS法人を設立するメリットとデメリットについて説明したいと思います。

 

 

MS法人とは

MS法人とは、メディカルサービス(medical service)法人の略称で、
歯科医師先生の診療業務に付随した歯科医院の各種業務などを行う株式会社等の法人のことをいいます。

MS法人については、下記ページを参照ください。
MS(メディカルサービス)法人とは MS法人

 

 

MS法人のメリット

MS法人設立するメリットとしては次のようなものがあります。

 

節税
歯科医師先生の高額な所得をMS法人に分散させることによって節税することができます。
自宅の家賃(または減価償却費相当)の一部をMS法人の経費にすることができます。

 

利益配当
MS法人の利益(剰余金)を配当(分配)することができます。
(医療法人は剰余金を配当することができません)

 

退職金
個人開業の歯科診療所では院長先生や家族従業員に退職金を払うことができませんが、MS法人からであれば退職金を払うことができます。
(医療法人であれば退職金を払うことができます。)

 

相続税対策
MS法人設立の際の株主持分の構成を調整することによって、歯科医師先生本人の財産を、ご存命のうちに親族に分散させることで相続税対策になります。

 

経営の効率化
本業である医療業務とそれに付随するその他の業務を分けることによって、経営実態が把握しやすくなり、さまざまな効率化を図ることができるようになります。

 

 

MS法人のデメリット

MS法人設立するデメリットとしては次のようなものがあります。

 

設立費用
MS法人を設立するために、煩雑な設立手続きや設立費用がかかります。

 

維持費用
MS法人という1つの会社を維持存続していくために、人事労務や会計税務などといった事務手続きや管理業務にかかる手間とコストが追加で発生します。

 

税務調査対策
歯科医院とMS法人の取引について税務署に認めてもらえない(否認される)事態を防ぐために、念入りに税務調査対策をする必要があります。
歯科医院とMS法人が実質的には1つであると言われないように、MS法人の経営実態、取引価格の設定、労務管理の状態などしっかりと整えなければなりません。

 

 

おわりに

MS法人の設立にあたっては、顧問税理士などとよく相談して、デメリットもしっかりと把握したうえで実行してくださいね。近年の税制ではMS法人を設立するメリットは薄れてきて、メリットよりもデメリットの方が大きくなってしまう場合の方が多いのが実情です。

最後まで読んで頂きましてありがとうございます。
歯科医師先生や歯科医院のお役に立てる情報があるかもしれないので、こちらの情報の一覧もご覧になってみてください。

東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤でした。

MS法人(メディカルサービス法人)とは

はじめに

こんにちは、東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。

歯科医院を支援する公認会計士・税理士が税金や節税について解説します。

 

今回は、興味をお持ちの歯科医師先生も多いであろうMS法人(メディカルサービス法人)について説明したいと思います。

 

 

MS法人とは

MS法人とは、メディカルサービス(medical service)法人の略称で、
歯科医師先生の診療業務に付随した歯科医院の各種業務などを行う株式会社等の法人のことをいいます。

MS法人を設立する主な目的は、次の2つです。

  • 歯科医師先生個人の所得を分散することによって節税するため
  • 個人開業の歯科医院や医療法人では医療法で制限されている営利活動を行うため

 

 

MS法人の業務

MS法人では、歯科医院から業務委託を受けるカタチで各種の業務を行います。

MS法人の行う主な業務は下記のとおりです。

  • 歯科医院の受付業務
  • 歯科医院の会計業務
  • 診療報酬請求事務
  • 歯科技工の請負
  • 医薬品や歯科材料の仕入・販売・管理
  • リース業務(医療機器・設備、車両など)
  • 不動産の賃貸・管理

 

 

MS法人の設立をすすめる人たち

同業の歯科医師先生から「MS法人を作ったよ。○○先生は作らないの?」とMS法人の話題が出たり、税理士事務所や歯科医院向けの経営コンサルティング会社などからMS法人の設立をすすめられることがあると思います。

MS法人の設立をすすめる同業の歯科医師先生は、たまたま節税が上手くいっただけかもしれません。
MS法人の設立をすすめる税理士事務所やコンサルタントは、自分の報酬を増やすために設立をすすめているだけかもしれません。

全ての歯科医師先生にとって、MS法人を設立した方が有利になるわけではありません。MS法人を設立すると、逆に損をする可能性も少なくないので注意してください。

 

 

おわりに

MS法人を設立するのか、医療法人を設立した方がいいのか、それともMS法人と医療法人の2つを設立した方がいいのかは、歯科医師先生の現況によって様々です。MS法人の設立をお考えの場合は、信頼できる税理士やコンサルタントにMS法人設立後のシミュレーションをしてもらい、具体的な数字で説明してもらってくださいね。

 

税理士を探している歯科医師先生や歯科医院・医療法人の方がいらっしゃいましたら、東京都港区にある税理士法人インテグリティにお声がけください。税金だけでなく、ビジネスやファイナンスに強い公認会計士・税理士が、歯科医院が持続的に成長するお手伝いをさせて頂きます。

最後まで読んで頂きましてありがとうございます。
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東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤でした。