歯科診療所の経費を変動費と固定費に分けてみよう

はじめに

こんにちは、東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤です。

歯科医院を支援する公認会計士・税理士が、歯科診療所の経営に役立つ情報をご提供します。

今回は、財務分析を行うために歯科診療所で発生する経費を変動費固定費に分けてみたいと思います。

 

 

なぜ変動費と固定費に分けるのか

歯科診療所の運営には様々な経費が発生しますが、その発生形態によって、経費を変動費と固定費という2種類に分けることができます。

経費を変動費と固定費に分けることで、管理会計における限界利益や損益分岐点分析といった、歯科診療所の発展と成長に有益な財務分析ができるようになります。

 

 

歯科診療所における変動費

変動費とは、売上高や生産量などに比例して変動する費用のことをいいます。例えば、製造業における材料費などが該当します。

歯科診療所においては、医業収益に比例して生じる歯科材料や医薬品の仕入代、外注している歯科技工料金、などが変動費になります。

 

 

歯科診療所における固定費

固定費とは、売上高などの大きさには関係せずに発生する費用のことをいいます。例えば、給料などの人件費や家賃などが該当します。

歯科診療所においても、人件費や家賃・テナント代、減価償却費(歯科ユニットチェアや内装工事代金)などが固定費になります。その他にも変動費以外のものは固定費として区分して構いません。

 

 

医業収益と変動費・固定費、利益の関係

診療収入などの医業収益が増えれば利益も増えますが、医業収益の増加分と同額だけ利益が増えるわけではありません。

同様に、医業収入が減れば利益も減りますが、医業収益の減少分と同額だけ利益が減るわけでもありません。

固定費は医業収益に関わらず一定ですが、医業収益の変動に応じて変動費も変動するためです。

 

医業収益と変動費・固定費、そして利益の関係は次のように表すことができます。

医業収入 - 変動費 - 固定費 = 利益
医業収入 = 利益 + 変動費 + 固定費

 

東京都港区の税理士法人インテグリティが作成した歯科医院の医業収益と変動費・固定費、利益の関係

 

経費を変動費と固定費に分けることで
利益を○○円増やすためには医業収益をどのくらい増やせばいいのか、
赤字を回避するためには最低でもどのくらいの医業収益が必要なのか、
といった分析が可能になるのです。

 

 

おわりに

経費を変動費と固定費に分けることは難しくはありません。経費の支払いについて、そのつど変動費と固定費を考えることが経営センスの向上につながります。ぜひ意識してみてくださいね。

 

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東京都港区の税理士法人インテグリティ、公認会計士・税理士の佐藤でした。